ひと頃、毎年のように「荒れる成人式」が話題になっていました。
ですがつい最近は、各自治体の対策が功を奏してきたということなのか、それとも時代がまた変わってきたのか、一時期のような騒ぎは少なくなってきたという報道に接しました。
成人式なんてどうでもよくて、故郷(松本)に帰って式典に参加することもしなかった私のような人間から見たら、いずれにしてもどうでもいい話ではありますけれど。
たしか私は成人式の日、池袋の文芸座(という名画座があったのです。あ、「名画座」自体、若い方には分からないのかな…)で一日映画を見ていました。
ルキノ・ヴィスコンティの『ルードヴィヒ』と、フェデリコ・フェリーニの『カサノバ』の二本立てでした。
当時の私は演劇青年で、時間があれば名画座にくり出し、いろいろな映画を見ていました。
そんな毎日は成人式の日だろうとなんだろうと変わらず、まったくの「通常運転」だったことを覚えています。
ただ、ヴィスコンティとフェリーニの二本立てを選んだのは、私なりに背伸びをした「成人式のチョイス」だったのかも。
案の定、フェリーニはともかく(あ、フェリーニ、好きなので)、ヴィスコンティの映画はほとんど寝ていた記憶が(私には高尚すぎたのでしょう笑)。
あのとき、どこかの名画座でモンティパイソンでもやっていたなら、今の私なら絶対に「そっちに行け!」と自分に言いますね笑。