2020年から怪談の本を出させていただいていますが、こんなところにも、確実に時代の変化が。
今まで当たり前のように使っていた「実話怪談」「怪談実話」なる言葉、コンプライアンスの関係で使えなくなったのだとか。
竹書房さんと校正でやりとり(作者の書いた原稿に編集さんが「えんぴつ」「赤」などと呼ばれる修正要請、相談などをするステップがあります)をしていて知りました。
では何と言ったらいいのか。
ルポルタージュ怪談、だそうです。
そもそも「創作怪談」に対し、話者から聞いた体験談をもとに紹介される「創作物」が「実話怪談」だったのではないのですかね……。
100パーセント、枝葉末節まで実話でなければ「実話怪談」と呼んではならないなんておかしい気もしますけど(そもそも、話によってはかなり「やばい」こともいろいろとあり、そのままでなんて紹介できませんし)、まあ、そんな風に思うのは私がじじいだからでしょう。
筒井康隆さんがかつて危惧した「言葉狩り」。
コンプライアンスの錦の御旗のもと、世の中に絶賛増殖中。