「坎為水」が出た日

偉そうに欽天四化を使った見立てなど披露しているが、明晰とは言いがたい頭脳しか神様から与えられていないため、最初はさっぱり分からなかった。

何回先生の言っていることを聞いても、何度ノートにとったメモを読み直しても理解できない。

一年やってもそうだった。

これは私には無理かもしれないと白旗を揚げかけた。

欽天四化は高等数学並みの難解さだと聞いていたが、本当にそうだった。

ヘチマ頭では限界がある。

ええい。もうやめだ、やめだ。

だがやめる前に一度、イーチンタロットに聞いてみようと思いたった。

易神様が「やめたければやめるがよい」とおっしゃったなら、多分私はやめていた。

だが、出てきたカードは29番「坎為水」。

外卦も内卦も「坎」。

「四難卦」中、もっとも苦労が多いと言われる、穴の中落ちまくりの暗闇のカード。

自分がどん底にいることを知った。

そしていっしょに転がしたサイコロの結果は「二爻」。

焦るな

それが易神様のお答えだった。

イーチンタロットをやっていなかったら、挫折していた可能性高し。

占いをやり出した何十年か前は、あんなに卜占を信用していなかったのに(男の占い師にありがち笑)、気づけばお神籤だの卜占だのを通じて、神や仏の声を聞くようになっている私がいる。

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この記事を書いた人

占術家、算命学ナビゲーター、「幽木算命塾」塾長、怪異蒐集家。
算命学、紫微斗数、九星気学などの占術を使い、運命(宿命、運勢)という名の神秘の森に分け入る日々。
オンラインスクール「幽木算命塾」で後進の指導にあたる。
占いで出逢ったお客さまなどを中心にさまざまな怪異を蒐集し、竹書房怪談文庫などで公開も。
奇妙な毎日は、ご神仏とともにある。

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