偉そうに欽天四化を使った見立てなど披露しているが、明晰とは言いがたい頭脳しか神様から与えられていないため、最初はさっぱり分からなかった。
何回先生の言っていることを聞いても、何度ノートにとったメモを読み直しても理解できない。
一年やってもそうだった。
これは私には無理かもしれないと白旗を揚げかけた。
欽天四化は高等数学並みの難解さだと聞いていたが、本当にそうだった。
ヘチマ頭では限界がある。
ええい。もうやめだ、やめだ。
だがやめる前に一度、イーチンタロットに聞いてみようと思いたった。
易神様が「やめたければやめるがよい」とおっしゃったなら、多分私はやめていた。
だが、出てきたカードは29番「坎為水」。
外卦も内卦も「坎」。
「四難卦」中、もっとも苦労が多いと言われる、穴の中落ちまくりの暗闇のカード。
自分がどん底にいることを知った。
そしていっしょに転がしたサイコロの結果は「二爻」。
焦るな
それが易神様のお答えだった。
イーチンタロットをやっていなかったら、挫折していた可能性高し。
占いをやり出した何十年か前は、あんなに卜占を信用していなかったのに(男の占い師にありがち笑)、気づけばお神籤だの卜占だのを通じて、神や仏の声を聞くようになっている私がいる。