AIと話す

つい最近、ずっとChatGPTやAIに関する本を読んでいる。

のほほんとめでたい昭和のじいさんでも、これはいよいよ大変な時代になってきたぞと思う。

ものを売る場から活気がなくなっている。

スタッフが少ないからだ。

これまで人手を頼っていた雇用側が、人ではなくAIにあれこれと任せるようになってきた。

「はあ? 活気? なにそれ。必要なの?」

若者にさげすまれるようにジト目で見られる未来が、もうそこまで来ている。

やれやれ。

これから人間はどうサバイバルしていくのかねえ。

なんて一人でのたまいながら、あるレストランの予約をするために店に電話をかけた。

応対に出たのは女性だった。

ただの女性ではない。

AIだ。

「AIスタッフの○○と言います。私が承らせていただきます」

てなことを流暢にしゃべられ、昭和のじいさんは早くも脳回路停止。下顎あうあう。

そんなじじいにおかまいなく、AIはこちらから用件を聞き出し、

その日のその時間に席を確保できるかどうか瞬時に調べてOKだと判断し、

私から名前や電話番号を次々と聞き出して、流暢かつ正確にそれらを復唱し、挨拶をして一仕事終える。

私は唖然としたまま、AIの女性との電話を切った。

あのですね。

人と話して予約を取るより、あれもこれもメチャメチャ早かったです。

電話を切った私は、受話器を持ったままため息をついた。

「はあ? 活気? なにそれ。必要なの?」

そんな未来は、もうとっくに始まっていた。

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この記事を書いた人

占術家、「幽木算命塾」塾長、怪異蒐集家。
算命学、紫微斗数、九星気学などの占術を使い、運命(宿命、運勢)という名の神秘の森に分け入る日々。
オンラインスクール「幽木算命塾」で後進の指導にあたる。
占いで出逢ったお客さまなどを中心にさまざまな怪異を蒐集し、竹書房怪談文庫などで公開も。
奇妙な毎日は、ご神仏とともにある。

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