埼玉県の宮代町という、自然豊かな地の郷土資料館に特別展「みやしろの仏たち」を見に出かける。
宮代町域に残るいろいろな仏像、仏画などを紹介する展覧会で、仏像・仏画好きには胸躍る企画。
あなうれし。
珍しい「将軍地蔵菩薩」の仏像やら円空仏の数々やら、大正時代に描かれたという十三仏の仏画やら、あれこれと見どころの多い展覧会だが、個人的に印象深かったのは、地蔵院の所蔵だという阿弥陀如来坐像。
ちなみにこの画像は、購入した図録から(会場内は撮影禁止)。
よく見ると、来迎印をとっているらしき左手の様子がなんだかおかしい。手のひらは上向きなのがふつうなのに、なんとこの像の手は下を向いている。
解説によれば、昭和40年代に行われた修理の際、素人の手で上下逆向きに接着させられてしまったのだとか。
素人が修理ってすごいですね。
私自身、身体に欠損を持っている人間のせいか、昔からこういう仏様って、ひときわ強くシンパシーを感じる。
仏様と我が身を重ね合わせるだなど、不遜もいいところではあるのだが。
それにしても阿弥陀様、やさしいお顔をしていらしたな。
かまへん、かまへん、みたいな。
見ているだけで、こちらもやさしい気持ちになれた。
こちらは図録。
200円でこの内容はなかなかのもの(全20ページ)。
ちなみに展覧会は12月22日まで。
結城的には、遠路はるばる訪れた甲斐のある、収穫の多い展覧会でした。
て言うか、仏像や仏画が見られるっていうだけで嬉しいんですけどね。