第一報を目にしたのは、ネットのニュースででした。
はっきり言って、なにを言っているのか分かりませんでした。
それぐらい意外すぎる、ショッキングな報道。
いったいどうしてという疑問は、つい最近猿之助さんに出ていたというスキャンダラスな記事の存在を知って、もしかしてそれが……ということかと理解しましたが、それでもやはり衝撃は変わりません。
現時点ではほとんどなにも分かっていない状態ですが、いつものように算命学から見えることを、ご紹介します。
丙 丁 乙
子 亥 卯
——————-
甲
癸 壬 乙
猿之助さんは1975年11月26日のお生まれとのことなので、命式は上のとおり。
そして、いつものようにその年の運勢を推し量る「五柱法」を使います。
癸 壬 丙 丁 乙
卯 午 子 亥 卯
——————-
甲
癸 壬 乙
十年に一度変わる「大運干支」は、猿之助さんの人生においては昨年(2022年)から「壬寅」。そして2023年の年運干支は万人共通で「癸卯」です。
ということで、まずポイントになるのは年運干支の「癸卯」。
癸 壬 丙 丁 乙
卯 午 子 亥 卯
——————-
甲
癸 壬 乙
今年は「癸卯」に関係することが、誰の人生にとっても起こりやすくなるのですが、もちろん人によって「癸卯」の意味するところは変わってきます。
ちなみに「癸卯」はより正確に言うと――
癸
卯
———
乙
年運支の「卯」が自分の中に持つ二十八元「乙」まで含めて考えるのですが、ご覧のような命式を持つ猿之助さんにとっては、それぞれの十干は次のような意味を持ちます。
癸 → 伴侶(妻、パートナー)
卯
———
乙 → 両親
つまり本年の猿之助さんには、なんらかの形で伴侶や両親と大きく関わるものごとがやってきやすい、ということが運勢的に暗示されていたわけです。
ただ、猿之助さんは独身で、いわゆる「伴侶」はいません。
そうした場合には対象を「恋の相手」「伴侶の代わりになる存在」にまで広げてみることも可能ですので、まずはそんな風にしてみてみます。
問題なのは本年、こうした相手との関係がどんなものになりやすいかなのですが、
癸 壬 丙 丁 乙
卯 午 子 亥 卯
——————-
甲
癸 壬 乙
本年の年運支「卯」は、猿之助さんのプライベート方面を暗示する日支「子」との間に「子卯の旺気刑」という破壊現象を発生させています。
「子卯の旺気刑」というのは、色情の問題が露わになりやすい、大きな破壊につながりかねない運勢だと算命学では考えます。
あるいは、人とのトラブルが発生しやすい不安定極まりない運氣。しかもひとたびそうなると、物事はとてもこじれやすい、と読むこともできるでしょう。
そんな「子卯の旺気刑」を発生させる一方の主役である「癸卯」が暗示するのは「伴侶の代わりになる対象」、あるいは「両親」。
これらの人々と関係した(あるいは「巻きこむ」)形で色情系のトラブルが露見しやすい運勢であったことが、お持ちの命式と運勢からは読みとれます。
そしてさらに、ここに今現在=2023年5月の月運干支「丁巳」(万人共通)を加えます。
丁 癸 壬 丙 丁 乙
巳 卯 午 子 亥 卯
——————-
甲
癸 壬 乙
すると浮かびあがるのは――
丁 癸 壬 丙 丁 乙
巳 卯 午 子 亥 卯
——————-
甲
癸 壬 乙
十干が同一(=丁)で十二支が冲動(「巳亥の冲動」。冲動は対極にある者同士の組み合わせ。たとえば「巳」が5月なら「亥」は11月)というこの状態は、すでにご承知の「納音(なっちん)」。
納音が意味するのは「人生に180度級の大変化が訪れる暗示」で、このブログでもすでに何度もお話ししています。
とても恐ろしい暗示です。
ちなみに今年まわってきている「癸」という十干は、猿之助さんの命式においては「名誉」「仕事」をあらわす十干でもあります。
「子卯の旺気刑」は、猿之助さんの名誉や仕事までをも木っ端微塵にしてしまいかねない危険をはらんでいました。
でも「しかしそれにしたって……」と思わざるを得ない今回の報道。
運勢の暗示というものは「その通りになるためにある」のではなく「回避するよう努力するためにある」ものだと私は思います。
猿之助さんのご両親のご冥福を心よりお祈り申しあげますとともに、せめてもう、これ以上の不幸が重ならないことを、猿之助ファンの一人としてせつに祈念してやみません。