黒川弘務東京高等検察庁検事長が、信じられないような理由で辞任を表明しました。
時の内閣総理大臣が、高まる世論に背を向けてでもごり押ししようとした法案の、ある意味での主役、エリート中のエリートがこのような形であっけなく地位を失い、表舞台から去っていくことに、私はやはり世の無常というものを感じます。
因果応報 という言葉の重みも、改めて胸に染みます。
コロナ騒動で一気に名を高めた感のある大阪府知事、吉村洋文さん(1975年生まれ)と、このところのニュースの主役、黒川弘務さん(1957年生まれ)は、実は同じ「本命星=七赤金星」の生まれです。
同じ七赤金星の生まれなのに、どうしてこれほどまでに、かたや一種のヒーロー化(ちょっとオーバーでしょうか)、かたや今まで築きあげてきたものがあっという間に水泡に帰すような憂き目を見るはめになってしまったのでしょう。
理由があります。
●2020年(庚子)
六白金星 二黒土星 四緑木星
五黄土星 七赤金星 九紫火星
一白水星 三碧木星 八白土星
これが本年=2020年の年盤。それぞれの星はこの位置に収まる形で、一年間、運勢の荒波を渡っていきます。
そして、もともとこれらの星々の下にはどのような星がいるかといいますと――、
●後天定位盤
四緑木星 九紫火星 二黒土星
三碧木星 五黄土星 七赤金星
八白土星 一白水星 六白金星
これが、もともとの星の定位置です。
つまり本命星が三碧木星のかたでしたら、今年はその三碧木星が一白水星の定位置(坎宮といいます)の上によっこらしょと座る形(私の師匠は「座布団のようなものだと思いなさい」と教えてくれました)。一白水星的なものの影響をじわじわと受けながら生きる一年です。
その一方で、自分の定位置(震宮)には五黄土星という星が来ているため、五黄土星の象意も雨のように降りそそぐ一年というのが、三碧木星のかたがたの2020年の基本です。
そして、七赤金星の人はと言えば、今年はご覧の通りすっぽりと、ど真ん中(中宮といいます)に星が入っています。
六白金星 二黒土星 四緑木星
五黄土星 七赤金星 九紫火星
一白水星 三碧木星 八白土星
お正月の神社などでご覧になったことはありませんか。
こういう形は俗に「八方塞がり」と呼ばれ、万事においてうまくいかないことが多い、マイナスイメージの強い一年のように言われることが多いはずです。
ある意味、それはたしかに間違ってはいません。
自分の星が真ん中に入ってどこも開けていないから「八方塞がり」だなどという乱暴なものではなく、気学家なら誰もが知っているとおり、こういう年に「禍」が起きやすいのにはちゃんとした理由があるのですが、さて、それはさておき――。
七赤金星が中宮に回座すると運気が波乱に満ちやすいのはその通りなのですが、だからと言って誰もが必ず「禍」に遭遇するわけではありません。
実は「本命星中宮回座の年」というのは、これまで生きてきた9年間の総決算の年なのです。
そう。つまり今年は、本命星・七赤金星のかたがたの過去9年間の総決算の一年。この9年間、コツコツとがんばり、自分の宿命に逆らうことなくいろいろな物事を積み重ねてきた人は、プラス方向に一気に運気が上昇します。
因果応報です。
そして、「七赤金星の人間なら本来こうすべき」というような運気の波を無視し、ありていに言うなら一所懸命、堅実にやってこなかった人は、天からの通信簿としてマイナス方向へと運気が下降するのです。
やはり、因果応報です。
本命星・七赤金星のかたがた、今年はそんな一年です。なんらかの形で、これまで生きてきた日々の精算を迫られます。
でも、万が一通信簿が悪くても凹む必要はありません。
また来年から心機一転。心を入れ替えて、次の9年間を真面目に生き始めればよいのです。(それはなかなか難しいことかも知れませんけれど)
これが、吉村さんと黒川さんという、つい最近のニュースの主役であるお二人を例にした、七赤金星のかたがたの本年の宿命です。
本命星が七赤金星だというあなた、自分にはどんな審判がくだされると思いますか。
もちろんすでに、審判を下されてしまったかたも、大勢いらっしゃることでしょう。
それにしても「因果応報」という言葉が、私はとても胸に染みます。
自分自身、「ああ。これは因果応報だな…」と思うことの多い日々だからかも知れませんが、歳をとればとるほどこうした言葉にしみじみと反応し、襟を正そうとする自分がいます。
自分に降りかかるあらゆる出来事は、因果応報なことが多いです。
マイナスの意味での因果応報を、もしも少しでも回避する手立てがあるとしたら…
ありきたりな答えではありますが、
真面目に、一所懸命生きる
やっぱり、これに尽きるのかも知れません。とても難しいことなのですけどね(自戒をこめて)。